出張や長距離移動のあと、
「なんか全部どうでもよくなる」
「ちょっとしたことでイライラする」
「自分に対して急に厳しくなる」
そんな日ってありませんか。
仕事そのものは大きなトラブルもなく終わっているのに、
ホテルや家に戻った途端、どっと疲れが出て、
メンタルまで一緒に削られている感じがする。
これは、あなたのメンタルが弱いからではなくて、
“移動”という行為が、体と心にそれだけ負荷をかけるイベントだからです。

※このページは「出張職人の心を整える整備録」シリーズの第2回です。
第1回「ホテルで心を整える5分ルーティン」はこちら:
→出張先のホテルで心を整える「5分ルーティン」
移動疲れで「心まで持っていかれる」理由
移動疲れは、ただの「体力の消耗」だけではありません。
体力・脳のスタミナが先に削られる
- 長時間の座りっぱなし
- 荷物の上げ下ろし
- 乗り換えのダッシュ
- 人混みの中での移動
こういう要素が積み重なると、
筋肉だけでなく、呼吸のリズムや血流、自律神経まで乱れます。
さらに、移動中の脳はずっと働きっぱなしです。
- 時刻表やルートの確認
- 遅延への対応
- 周囲の人への注意
- スマホでの連絡・メールチェック
見えていないところで
“小さな判断”を何十回も繰り返しているので、
到着したころには「脳のスタミナ」がかなり減っています。
環境変化と情報量の多さで心がザワつく
移動中は、音・匂い・景色・人の気配など、
いつもと違う情報が大量に流れ込んできます。
ホテルや未知の土地に着くと、脳は
「ここは安全な場所か?」
「何か危険はないか?」
と、無意識にチェックを始める。
この“見えない警戒モード”が続いていると、
ほんの少しの刺激で感情が跳ねやすくなり、
イライラや自己否定が出やすくなるわけです。
結論:メンタルは“心から”より「体から」戻した方が早い
心が荒れている時、人はつい「気持ちを切り替えよう」とします。
- 前向きに考えよう
- ポジティブでいよう
- 反省しすぎないようにしよう
もちろん、それも大切なのですが、
移動でヘトヘトになっているときにそれをやるのは、かなり無理ゲーです。
気合いやポジティブ思考ではリカバリしきれない
燃料タンクが空の状態で、
「もっとアクセル踏めば走れるはず」と言っているようなもの。
心のアクセルを踏む前に、
体の燃料タンクをまずある程度戻した方が早いです。
「体→心」の順番にすると、戻りやすくなる
- 体をゆるめる
- 血流や呼吸を整える
- 水分や温度のバランスを戻す
これをやると、
脳が「安全モード」に入りやすくなります。
安全モードに入ると、
「まあ今日はここまで頑張ったな」とか
「明日はこれだけやればいいか」といった、
落ち着いた考え方が自然と出てくるようになる。
だから、移動疲れで心が荒れている日は、
心をいじる前に、“体から戻す日”と決めてしまうのがおすすめです。
ここからは、実際にホテルや自宅ですぐできる回復術を7つ紹介します。
ホテルに着いて30分以内でできる回復術4選
① 靴を脱いで“足”から緩める
ホテルに着いたら、まずやることは、
靴を脱いで足を解放すること。
当たり前のようで、
疲れていると意外と後回しにしがちです。
- 靴と靴下を脱ぐ
- 足指を軽く動かす(グーパーする)
- かかとを床につけて、足裏全体で床を感じる
移動中に一番負荷を受けているのは足。
ここを緩めるだけで、全身の緊張が1段階落ちます。
② シャワー or 足湯で温度をリセット
次に、体温を“一度リセット”する行為が効きます。
- 全身のシャワーをさっと浴びる
or - 洗面台やバスタブで、足だけでも温める
移動中は、冷房・外気温・汗の乾きなどで
カラダの温度が微妙に乱れています。
温かいシャワーや足湯は、
「今はもう移動じゃない。安全な場所だよ」と
体と脳に教えるサインになります。
③ 水と塩分で“軽い脱水”を戻す
移動の日は、ほぼ確実に水分不足です。
- コーヒーやお茶は飲んでいる
- でも水はあまり飲んでいない
というパターンが多い。
理想は、
水+少しの塩分(経口補水液、スポドリ、塩タブレットなど)。
何もなければ、
コンビニの水+おにぎりでもOKです。
軽い脱水が戻ると、
頭痛、だるさ、イライラがすっと軽くなることがあります。
④ スマホを一旦カバンにしまう(情報を遮断する)
つい、
「とりあえずスマホチェック」
から入ってしまいがちですが、
移動直後のスマホは、心の燃料をさらに削ります。
- メール
- SNS
- ニュース
- チャット
すべて“情報”です。
到着してからの最初の10〜15分だけでいいので、
スマホをカバンかデスクの引き出しに入れておく。
“今は情報を入れる時間じゃない”と決めることで、
自分の感覚に戻るスピードが速くなります。
寝るまでにやっておきたい回復術3選
到着直後の回復に続けて、
寝るまでの間に“心の揺れ幅”を小さくする方法です。
⑤ 「今日のがんばり」を一行だけ書く
移動疲れの日ほど、
「自分はまだまだだ」「全然ダメだ」と
自分に厳しい評価をつけがちです。
そういう日こそ、
「今日のがんばり」を一行だけ書くのがおすすめです。
- 無事に現場に着いた
- トラブルをなんとか収めた
- 苦手な相手とも話をした
- 体調が悪い中でも最後までやり切った
どんな小さなことでもOK。
「今日、自分はここだけはよくやった」と
自分で認めてあげる作業です。
一行メモは、
心のブレーキであり、
自己否定のスピード違反を抑える“標識”にもなります。
⑥ ベッドでできる簡単ストレッチ
ベッドに横になる前に、
1〜2分だけ、体を伸ばす時間を作ります。
- 仰向けで両手を頭の上に伸ばす(全身伸び)
- 片膝を胸の方に引き寄せて、腰まわりを伸ばす
- 足首をぐるぐる回す
「伸ばす」「ゆるめる」だけでOK。
ヨガや難しいストレッチである必要はありません。
筋肉のこわばりが少しほどけると、
脳は「もう戦わなくていい」と判断しやすくなり、
眠りも深くなります。
⑦ “明日の最初の一手”だけ決めて、あとは考えない
最後に、寝る前の1分で、
明日の「最初の一手」だけ決めます。
- 朝イチで◯◯に連絡する
- チェックアウト前にこの資料だけ見直す
- 午前中は◯◯の確認だけやる
“全部”を考えようとすると、
頭がフル回転して眠れなくなる。
「最初の一手だけ決めたから、今日はここまで」
と線を引くことで、脳が安心して休めます。
移動日の「心の消耗」を減らすためのマイルール
ここまではアフターケアでしたが、
同じくらい大切なのが 「移動日の過ごし方ルール」 です。
移動中は“情報インプット”ではなく“回復時間”と割り切る
真面目な人ほど、
移動中に仕事や勉強を詰め込みがちです。
- メールをさばく
- 仕事の本を読む
- SNSで情報収集をする
もちろんそれも悪くはないですが、
毎回それをやっていると、脳が休むタイミングを失います。
「片道のどちらかは、何もしない時間にする」
「乗り換えの待ち時間は、目を閉じる時間にする」
など、自分なりの“回復枠”を確保しておくと、
到着時の消耗度合いが全然違ってきます。
ご褒美ポイントを事前に決めておく
移動日に「小さな楽しみ」を混ぜておくのも効果的です。
- 乗り換え駅でお気に入りのコーヒーを買う
- ご当地グルメを一つだけ楽しむ
- ホテルの近くの風呂やサウナに寄る
「ここまで行ったら休める」「ここでちょっと楽しめる」と
あらかじめ決めておくと、心のエネルギー配分がしやすくなります。
失敗しても「今日は燃料切れだった」とラベルを貼る
移動日はいろいろ失敗しがちです。
判断ミスや言い方ミス、
準備不足、忘れ物…。
そんな時に
「自分はダメだ」と締めくくるのではなく、
「今日は燃料切れだった」とラベルを貼る。
燃料切れの日にベストパフォーマンスが出ないのは、
当たり前のこと。
ラベルを書き換えるだけで、
自己否定のループにハマりにくくなります。
続けるコツは「全部やらない」こと
ここまで7つの回復術を書いてきましたが、
毎回全部やる必要はまったくありません。
- 今日は靴を脱いで足を動かしただけ
- 今日は水をしっかり飲んだだけ
- 今日は「がんばりメモ」を一行書いたけど、ストレッチはできなかった
それで十分です。
大事なのは、
「移動疲れで心が荒れる日は、体から戻す日だ」
という前提を持つこと。
7つのうちどれか1つでもできれば、
それはもう立派な“セルフ整備”です。
出張バッグに“回復セット”を常備する
続けやすくするために、
出張バッグに次のようなものを入れておくのもおすすめです。
- 小さいメモ帳とペン
- 経口補水液 or 塩タブレット
- 耳栓 or イヤホン
- ストレッチ用のミニバンド(あれば)
「道具があるからやれる」という状態を作っておくと、
意志に頼らずルーティンに乗せやすくなります。
まとめ:移動疲れの日は、心を責めずに体から戻す日だと決める
出張や移動が多い働き方は、
どうしても疲れやすく、心も揺れやすいものです。
だからこそ、
“移動疲れの日は、心を責める日ではなく、体から戻す日”
と決めてしまう。
- 到着後30分以内の4つの回復術
- 寝るまでにやっておきたい3つの整え方
- 移動日のマイルール
これらを全部完璧にやる必要はありません。
7つのうち1つできたら、それで合格。
明日また、
少しだけマシなコンディションで動けるように。
そのための“整備”だと考えてもらえたら嬉しいです。
心を整える
「出張職人の心を整える整備録」シリーズでは、
出張中のホテル・移動・休日・人間関係など、乱れやすい場面ごとに心を整える方法をまとめています。
- 第1回:出張先のホテルで心を整える「5分ルーティン」
- 第2回:移動疲れで心が荒れる日に効く「体から戻す」回復術(このページ)
シリーズの一覧ページはこちら:
→ https://jet110.com/category/mind/





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